水中一眼カメラ

水中写真を極めたい方は一眼カメラでの撮影がおすすめ

『もっと綺麗な写真を撮りたい』『ダイビング雑誌に応募できるような作品を撮りたい』

今まで以上に水中写真のレベルを上げたい方々は多いはず。

ダイビング中に写真撮影を楽しまれている方の大多数はコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)を使用しているのではないでしょうか。

その一方で、画質の荒さや手ブレ・ピンボケの多さに悩まれた経験も少なくないですよね。

そんな皆さんにおすすめなのが一眼カメラをつかった水中撮影です。

興味はあるけど『どのメーカーを購入すれば良いか分からない』『何を揃えれば良いのかわからない』と思われる方も多いと思います。

そこで今回は、これから一眼レフカメラを使ってダイビングでの水中撮影をされる方に向けた記事を作成したいと思います。

一眼レフを用いた水中撮影の良い点・悪い点を明らかにしつつ、各メーカーごとの違いとおすすめカメラ、また撮影に必要な機材もまとめてご紹介します!!

水中写真における一眼レフのメリット・デメリット

一眼レフで水中写真を撮ることはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

両者の違いをしっかりと理解することは非常に重要です。

コンデジにはな大きなメリットがある一方で、注意しておくポイントもいくつかあります。

これから以下で説明する点を踏まえて一眼レフの購入を検討してみてくださいね!

一眼カメラのメリット

高画質

コンパクトデジタルカメラとの違いで一番大きいのは高画質であるという点です。

また、センサーサイズが大きいため陸上と比較して暗所での撮影が多い環境でも高感度で撮影できるためシャッタースピードを落とさずボケにくい写真が撮れます。

・AF性能の高さ

AFの速さもコンパクトデジタルカメラとは比較にならないほど高速です。したがって『ピンボケ』『手ブレ』をかなり抑えた撮影が可能です。

・電池持ち

意外と忘れられがちなのですが、撮影可能時間を大幅に増やすことができるのも一眼カメラの強みです。コンパクトデジタルカメラですと長くても1日が限界、さらには『動画撮影』を行った場合はダイビング中に電池が無くなるというアクシデントも発生します。

一眼レフであれば1日3本以上のダイビングで『静画撮影』『動画撮影』もバテリー1つで十分に耐えうるのです。

・多彩なレンズラインナップ

高性能なレンズを撮影環境や対象に合わせてカスタマイズできることも一眼カメラの強みであり、楽しさです。

ウミウシや甲殻類系では細かい触覚までも繊細に撮影できるマクロレンズ、イルカやマンタには魚眼レンズといったように高画質な作品を撮影することができます

一眼カメラのデメリット

・カメラ本体の値段が高い

どうしても避けられないのが価格面です。本体価格は10万以上、ハウジングは20万、さらに周辺機材は5万程度とかなり費用が発生します。

初期費用は掛かりますが一度揃えると一生使える&ダイビングマガジンの作品に応募できるようなハイクオリティな作品が取れるので十分ペイするお買い物でです。

・サードパーティ製のハウジングが必要

 コンパクトデジタルカメラの場合は純正のハウジングが用意されている場合が多いのですが、一眼の場合はハウジングメーカーが独自に生産しているハウジングを揃える必要があります。

 一方でアルミ削り出し、撮影可能水深も100mとかなり耐久性が高く、純正よりもサードパーティ製のハウジングの方が比較にならないほど高性能です。

・レンズが交換式

 メリットの裏返しでもありますが、一眼レフは撮影対象に合わせてレンズを複数用意する必要があります。荷物がその分多くなることは言うまでもありません。マクロカメラで潜ったら、まさかの大物が現れた・・・。なんてこともあります。

そのため一眼レフカメラで撮影される方の多くがコンデジをサブカメラとして用意して潜っております。

・ダイビングスキルが必要

 ハウジングに入れた一眼カメラはサイズ的にはかなり大きく、アーム・フロート・フラッシュも含めるとかなり大きなサイズになります。水中での抵抗は大きいため移動時は少し大変です。流れが早いポイントでの扱いにはそれなりの慣れが必要になります。

一眼レフカメラでの水中撮影に絶対に必須なオプション品

一眼レフとハウジングも揃えれば綺麗な水中撮影が可能!と思われた方・・・。もう少しお付き合いください。。。

実はカメラ本体とハウジング意外にも絶対に購入しなければいけないオプション品があります。

これらを揃えることで初めて一眼レフの機能を水中でも発揮するこができます。裏を返せばこれらが用意できていないと水中撮影はままなりません。

今回、ご紹介する内容を揃えておけば間違いないでしょう。

ハウジング

コンデジとは異なり一眼カメラは本体に防水性能が無いことはもちろん、カメラメーカーが純正のハウジングを用意していることもありません。

そのためハウジングメーカーが独自に用意しているハウジングが必要になります。

有名なのが『Nauticam』です。

値段は高価ですが性能はナショナルジオグラフィックのチームやNHK等のプロ水中カメラマンが必ずと言って良いほど購入する高品質なハウジングを用意しております。

一方でオリンパスは純正ながら一眼レフのハウジングも用意されているため一眼撮影初めての方でもおすすめです。

一番避けたいのは高価格な一眼レフカメラを水没させること。

ハウジングには出し惜しみしないことを強くお勧めします・・・・!

ポート

交換式レンズに合わせたポートが必要です。本体ハウジングとレンズに合わせた『筒状の部分』がポートになります。特に有名なのが一眼レフを使った水中撮影の醍醐味である魚眼レンズとその撮影にはドームポートです。

外付けストロボ

一眼カメラ本体が高性能であるとはいえ自然な発色を得るためには光源が必要です。

そのために必要になるのがフラッシュです。

一灯でも問題ないですが、二灯あったほうが双方から照らすことができるため綺麗な仕上がりになります。

アーム

ワイドレンズで撮影する場合は広範囲を照らす必要があるため、カメラ本体よりなるべく離れた位置にフラッシュを準備する必要があります。そのために必要になるのがアームです。

アームを用意することで様々な角度からフラッシュをたくことができます。

ライト

暗所でのピントを合わせ、また動画撮影時の継続的な光源としてもライトは準備しておいた方が良いでしょう。

ライトを用いた撮影ではウミウシ等の被写体のみを浮かび上がらせるような作品にも用いることができるためマクロ派は欠かせないツールです。

フロート

一眼カメラの水中撮影用のシステムはかなりの重量になります。そのため、浮力補助がないまま水中に持っていくとかなりのマイナス浮力になります。適切な浮力調整のためにもフロートは必須です。

カメラメーカ別の特徴

『一眼カメラ』といっても各社様々な製品がラインナップされており、

機能や特徴も様々です。そこで一眼レフカメラを販売してい各メーカー毎の特徴と水中撮影におすすめをまとめてみました。

また合わせておすすめのシステムもご紹介致します。

オリンパス(OLYMPUS)

ダイビングカメラで一番有名なのがOLYMPUSではないでしょうか。コンパクトデジタルカメラでもかなりのラインナップを出しております。

一眼カメラもいくつかラインナップしております。

初めての一眼での水中撮影であればOLYMPUSで間違いありません。

色味の特徴は『オリンパスブルー』と評されるより青が強調される点。水中では海の青さが強くでます。

下記オリンパスの公式チャートよりおすすめのシステムをご紹介します!

キャノン(CANON)

言わずとしれた老舗カメラメーカーです。

動きに強くオリンピック等でもカメラマンがこぞって使用しております。

記憶色で人肌が綺麗に撮影できるためポートレートでもよく使われます。

色味の特徴は赤や紫が強調される印象です。

ソフトコーラルが華やかな地形、動きが多いイルカ・マンタの撮影でも良く使えます。

ニコン(NIKON)

こちらもCanonと双璧をなすカメラメーカー。

写実的で繊細な記録色が持ち味です。カメラ本体の機能は他社よりも一つ抜きにでており風景画を撮るにはNikonを選ばれる方が多いです。

色味の特徴は自然をそのまま取り切る印象です。

ダイナミックな地形やギンガメトルネードなど自然が見せる圧巻な風景を正確に描写したい『作品』を残されたい方にはNikonが一番おすすめです。

ソニー(SONY)

近年フルサイズミラーレス市場を開拓したパイオニアです。

特に同社のセンサーはかなり高性能であり軽量かつ高画質という価値を提供しております。

特にAF機能が他社と比較しても高く、顔認証・瞳オートフォーカスは唯一無二な機能です。

色味の特徴はNikonよりだが若干青系が出る印象です。

落ち着いた深淵な海の青さを表現できるので個人的には結構好きな色味です。

富士フイルム(Fujifilm)

フイルムカメラ時代から続く日本の有名なカメラメーカーです。

クラシカルな外観、独特な描写ができるクリエイティブな機能が多いです。

色味の特徴は黄色やオレンジが強調される印象点。

僕が海外で撮影した際はキンギョハナダイがとても映える美しい作品を残してくれました。

メーカーのシステムチャートは必ず確認しよう

一眼カメラを用いた撮影機材は上記意外にも様々なオプション品を購入する必要があります。

特にサードパーティー製のハウジングを購入する場合はカメラ本体、カメラレンズ等と対応しているか確認しましょう。

外付けストロボを使用するには他にもファイバーケーブルが必要です。

またズーム機能を用いるにはズームギアが必要になるので合わせてご確認ください。

Nauticam(フィッシュアイ)システムチャート

OLYMPUSシステムチャート

まとめ

いかがでしたでしょうか!

コンデジで水中写真の楽しさを知っていただけたなら、

是非一眼カメラでの撮影にステップアップ頂ければと思います。

これまでとは段違いの高画質な作品を撮影することができるでしょう。

何より『ダイビングの楽しさ』『水中の美しさ』『自然の尊さ』を一眼カメラを通じて再確認することができるのも醍醐味の一つです。

ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね!